ヨードのお話

本ページの内容

日本は世界第二位のヨウ素(ヨード)産出国です。 ヨウ素はミネラル(食品)であり、温泉成分であり、消毒薬であり、
工業原料でもあります。
多機能なヨウ素の一面を皆様にご紹介します。

ヨウ素とは(ヨードとは)

ヨウ素産出量の構成比元素記号「I」のハロゲン族元素です。ヨード(沃度)はドイツ語の音訳で、日本語ではヨウ素(沃素)と
なります。「すみれ色の」という意味のギリシア語ioeidesに由来しています。
ヨードの蒸気の色が紫なのですが、「ヨウ素デンプン反応」でジャガイモを紫にした実験でなじみが
あるかと思います。時々、「ヨードは天然物質ですか?」と聞かれることがあるのですが、そもそも
「天然物質」の定義があいまいです。
天然の原料を精製して得られるという意味では食塩と同じです。 鉄とか酸素、あるいは炭素などと
同様の「天然資源」とお答えするのが最も適切かと思います。 日本のヨードは地下水(かん水)に
含まれるヨウ素塩より精製しています。
地球上では比較的少ない物質で、希少元素に分類されます。
日本はヨード産出量世界第二位、埋蔵量は世界一で数少ない輸出できる資源です。主産地の千葉県をはじめ、
ヨードを含む温泉も各地に見られます。

ヨウ素ヨードは人体に必須のミネラルであると同時に、様々な性質を持ち、色々な分野で幅広く使用されています。
身近なところではヨードチンキやうがい薬が挙げられます。
日本では、海草や魚介類を良く食べるため、不足することはまずありませんが、内陸の国々ではヨード不足が
健康に深刻な影響を及ぼします。
千葉県では,モンゴルのヨード欠乏症対策支援として平成8年から5年間ヨードを食用に無償提供しました。

ヨードの特徴(表)

ヨウ素(ヨード)と塩素

ヨウ素(ヨード)は同じハロゲン族元素の塩素とよく似た性質を持ちますが、腐食などの反応性は低いです。 しかし、低濃度での殺菌力は優ると
されています。
地中では塩素の約1万分の4、海中では塩素の約100万分の3しか存在しない物質であり、塩素より高価です。
塩素は低価格ということもあり、水道水の殺菌に用いられ、水道水では殺菌のため残留塩素が所定量以上含まれるよう水道法により定められています。
また、強電解酸性水が肌にやさしく、安心な除菌効果があると喜ばれていますが、その成分は残留塩素と全く同じ次亜塩素酸です。
効果が優れている一方、皮膚や髪の毛などの蛋白質にダメージを与えるなどのデメリットもあります。 反応性、揮発性が強いため、汲み置きの
水などは時間とともに残留塩素がなくなります。
ヨウ素は刺激性が低く、しかも残留塩素に比べ除菌作用を持続することができます。

ヨードと塩素の比較(表)

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